まとめ:『建築の大転換』

まとめ:『建築の大転換』

合計9回の投稿にて引用を続けてきた『建築の大転換』について

備忘録として記事のまとめを残しておきたいと思います。

 

建築と自然の関係について(3/7)

建築家は建物に住む人とその周りの社会の、そしてまた自然と人間が生活する世界のネゴシエーター

人間による設計の外側の自然がその街や建物のあり方を決めている

渦・大地と建物の関係と贈与(3/18の投稿に詳細あり)

人が自然と関わる間には常に贈与関係が成立しているというビジョン

 

交叉・一体するキアスム型知性へ(3/9)

抽象における話題

“「内面と外」によって世界を対象化する”ヨーロッパ型抽象思考

“主体と客体が相互に交叉して一体になってしまう”「私が花を見てるんだけど、花も私を見てる」的なキアスム型抽象思考

 

二十世紀建築とグローバリズムの原則の親和性(3/10)

自然に触れなかった二十世紀建築の原則

グローバリズムの原則

 

震災後の仮設住宅の発想から見える消費者としての人(3/12)

物を失った人に「また物を与えればいい」的な発想=消費だけの人間像

「みんなの家」の役割から見える人間像

震災から半年後の建築家たちの動き・アーキエイド・3.11以後の建築展

 

贈与的状態としての考える行為(3/13)

数値化できる思考、等価交換(買い物・消費)と言語活動

贈与・ギフトの非合理的、「私でありあなたであるという状態」

保坂和志氏の小説批判冒頭の文章と贈与の関係

 

太陽によるエネルギーの贈与について(3/16)

植物と太陽の間にある贈与から知る、世界の根底には贈与の構造がセットされている

反論としての太陽光を必要としない栽培法の開発、そこから考えられる食物の意味

 

トーラスとキアスムが一体となった「ラカン/ケネー・モジュール」(3/17)

線形構造としてのトーラスと交叉構造としてのキアスムが一体化した図

それらを統合する思考方法の必要性

 

宗教建築から未来の建築へ(3/18)

ラカン・ケネーモジュール、統合する思考法としての宗教建築

大地(キアスム)を抑圧して建物(トーラス)を置くという認識

贈与による両者間に回路をつくるための儀式

線形と非線形による思考の運動そのものを示す建築の例

 

重農主義にセットされている贈与(3/19)

重農主義の思想的背景、18世紀の状況

太陽と大地によって起こる贈与、そして増殖作用から生じる富を基本とした重農主義

贈与(増殖)がセットされたケネー・モジュールと今後の可能性

 

 

画像出典:『建築の大転換』表紙のイラストより