雲の帝王

真っ青な空に王座を据えて
遥か彼方を臨みつつ
わたしはあなた方を見届ける
あなた方がたとえどれほど軽卒であっても
たとえどれほど滑稽であっても
それによってわたしの姿が萎む訳でも
黒く濁る訳でもない
それができるのは唯一私自身である
わたしはあなた方を見届けるだけだ
ゆえに時折わたしはなぜか
激しい悲しみが打ち寄せて
涙に明け暮れる夜を許してほしい