現実は「記憶の再生」というホ・オポノポノの世界観について

以前ブログで書いた、内的世界を基にして創造している世界 でもそうなんですが、普通ではない現実の捉え方に興味がいっています。それはスピリチュアル系とも言えるでしょうが、個人的にはなんでも結構です。

内的世界を基にして創造している世界 で書かれた世界観に近しいのが、ホ・オポノポノの世界観です。

ホ・オポノポノでは、現実は「記憶の再生」と言われます。
ですがここで語られる「記憶」という言葉の定義が広く、かつ深いのです。通常の脳の機能である「記憶力(長期記憶・短期記憶など)」とはまったく定義が異なっています。

以下の引用は、「心が楽になる ホ・オポノポノの教え イハレアカラ・ヒューレン著(イースト・プレス発行)」より

・人が思うように生きることができないのは、存在意識の中にある記憶が原因であると考え、この記憶を消去することで、ディヴィニティからのインスピレーションが届き、それに従って生きることで完璧な状態で物事が起きる(P3)

・人間の行動を規定しているのは、「記憶」と「インスピレーション」です。・・・記憶は人間の存在意識に存在し、折にふれ意識にのぼって過去の出来事を思い出させるのです。(P43)

・宇宙に存在するエネルギーは2つ。それは「記憶」と「インスピレーション」です。(P137)
・この潜在意識には、過去にあなたが経験してきた、いろいろな記憶が保存されているのです。
また、この潜在意識の中にある過去の記憶というのは、あなたが経験したもののみならず、宇宙が創生してからのあらゆる記憶とつながっています。
潜在意識というのは、今こうしている瞬間にも過去から引き継いだ膨大な記憶を再生しています。(P69-70)

世界や現実に起こっていること、それを自分自身がどう影響されているのか(つまり何を感じているのか)を知り理解すること、それがすべて存在意識からの記憶(インナーチャイルド=ウニヒピリが持ってきてくれるとされる)であり、毎瞬間瞬間、絶えることなく再生され続けているわけです。

普通考えられるように、外の世界や現実がまずあり、そこで何かが起こって、それを「私」が見たり聞いたりして、それによって何かを感じる、という順序ではないということですね。

・あらゆる苦しみや悲しみは、潜在記憶の中にある記憶の再生によるものです。(P42)

 

「記憶」の再生によって体験しているこの現実とは何なのでしょうか。潜在意識にある記憶が再生されることによって、現実の、目の前の現象が「私」に経験されます。その経験を呼び起こした原因は「私」にある、というのです。

・自分の人生で起こることに100%責任を持とう。(P72)
・人生に起こるすべてのことは、あなたの記憶が再生する結果です。(P76)
・すべての人、もの、出来事は自分自身の内面の表れです。(P133)
これが一番認識するのが難しい捉え方だと思います。

だってこれまでは他人は他人、世界は世界。隣の人がなにをしてようがその人の責任だし自由、自分とは全く関係ない、という感じの世界でしたから。しかしそうではない、「自分の責任」なんですね。

もちろん「私」が知り得ない世界や現実に対してもそれが適用されるわけではないでしょう(あるかもしれませんが)。だけど他人のことであっても、そのことによって自らが悩んだり落ち込んだり考えたりといった、影響をうけているのであれば、「記憶」の再生となるわけですね。

どのような状況であっても、そこでその状況を作り出しているのは、自分の記憶が再生されているためであり、クリーニングすることが求められる、ということになります。

 

ホ・オポノポノの世界観では、現実に起こったという出来事を経験したり知ることによって、「自分がどのように感じるのか・感じたのか」を知ることがポイントだと思います。

人は全く無関心に世界と対峙できることはできませんよね。些細なことであっても、何かしら印象を受けているものだから。単純にいい感じか悪い感じかだけでも。また、そうした心の動きは「思い込み」や「〜すべき」といった観念も含まれていると言えるようです。それによって感情が生まれているわけですから。ということはその思いもまた「記憶」の再生と捉えられるわけですね。

こうした自分の心の動きを常日頃見ていると、だんだんと自然に、この世界観に馴染んでくるような気がしています。