アーティストが望まれる思考って? 2

今日、HOTWIRED JAPANで読んだ古い記事(2000年8月29日)に、今年の『アルス・エレクトロニカ』の目玉は「精子競争」というものがあった。これはアルス・エレクトロニカ・フェスティバルというデジタル芸術祭での話らしいが、僕が気になったのは、このフェスティバルの責任者の人の話だ。
以下、引用しました。

「こうした研究を科学とテクノロジーだけに限ったら、後に続くのは主流の価値観だけだ。芸術家は異なる方法で創作し、異なる価値観を持つ。こういったプロジェクトに携わる芸術家は、主流の価値観に対抗する思想のための自由空間を確保するのだ」

つまり、アーティスト・芸術家が望まれているのは、「主流の価値観に対抗する新たな視点を持ち込むこと」にほかならない。
海外でアートは株や投資という役割をもっているという側面から、未来を起点に考える必要性と言う話を以前すこし書きましたが、やはりそれ以上に、アーティストという人間に多くの人々が求めることは「新しい視点」であり、「新しい価値観」なんですね。
アートが鑑賞の対象から離れて、どんどん様々な場所でコラボレーションを起こすようになるとき、これはますます必須になるに違いない。
絵を描くにしても、「新しい視点」というものをどのようにコンセプトに落とし込み、表現するかってことですね。