天狗まどろむ 東峰の空 雲が流れる 鳶ガラスの声 ようやく着いた 暁の彼方 そこから先は 足がすすまぬ 燃えよ燃えよと 火よ燃えよと 焦がれ焦がして ああ 燃え尽きて やっぱりここから 先には行けぬ 足がどうやら 喰われたらしい 天狗のように 飛べればよいが わたしはヒトで ヒトであるから だから今も この先も いつも恐れて 何にも見えぬ しかしそれでも わたしのこの ちっちゃな眼は 前を見ている
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