人間の都合とはなんだろう

食文化においては、

自然の力というものがとても大きな要素ですよね。

 

こちらの記事

自然が主役、ひとは脇役。人間の都合で酒づくりをしないと決めた老舗酒蔵「福光屋」がつくる未来 | greenz.jp

では、日本酒の製造において、

人間の都合によらないお酒造りをされている酒蔵を紹介しています。

 

僕はこの、

「人間の都合」という言葉に引っかかりました。

何が人間の都合といえるんだろう?

人間の都合でない方法とはどんなものだろう? と。

 

残念ながら記事では、

人間の都合によらないお酒造りとは、

どのようなものなのか、

お酒造りに必要なお米の調達の大変さはわかったのですが、

それが具体的にどういう方法までは分かりませんでしたが、

 

僕がイメージしている「人間の都合」という言葉は、

つまるところ私たちの現代社会では欠かせない

時間と量のコントロールを意味すると思っています。

 

収穫の予定に合わせて醗酵の速度を早めたり遅らせたりというような。

それでできるだけ商品を均一化させるという方向。

 

 

ちなみにこちらの酒蔵では、

微生物の醗酵のはたらきを研究して、さらに美容などに展開されていますが、

僕個人としてはこのような展開には未来を感じません。

 

このような自然の力(醗酵の力)を発見した時、

それが「何に使えるか」という発想それ自体が、

非常に消費的な態度といいますか、あまり魅力的には思えないのです。

 

むしろその自然の力の様子を観察して、

その働きを美しいものと感じることができるほうが未来的に思えます。

 

 

それにしても日本酒は、

米と水に発酵という自然のはたらきが加わって作られるもののようです。

とてもシンプルな組み合わせなんですね。

 

パンや味噌や漬物もそうですが、

醗酵という自然の働きは本当にとっても深いものなんだなぁと

改めて思ったりしました。