「運命」と「胸を張れ!」
最近マンガ読んでて、いいこというなあ、というのが結構あります。
一つはかわぐちかいじ氏の「ジパング」。一番新しい巻だったかな。
戦闘機乗りの人のセリフで、乗ってる戦闘機が弾に当たらないときというのは、どれほど弾雨のなかでも当たらない。でも死ぬ奴は一発の流れ弾でも死んでしまう。それは運命みたいなものだろうけど、戦闘機乗りの腕を磨いて行き着く先はその運命っていう矛盾がある。でも腕を磨かないやつはその運命に出会う前にあっけなく死んでいく。みたいな話がありました。
つまり自分の運命に出会うために戦闘機乗りとしての腕を磨いていかなければ、運命というものには出会えないということだ。と思うと、今まで自分が思っていた運命というものと質が違うように思った。運命に出会えないまま死んでゆくことも運命、とほんとに言えるかどうか。それは運命とは言えないのかもしれない。
運命とは、人事を尽くして天命を待つ、その天命みたいなことに近いとすれば、どう生きようがすべて運命さ、と言ってる姿は、生きることに対して開き直った生半可な態度に見えてくる。でも運命ではない死や生があるとすれば、それは何だろう?
次は世界で読まれてるすごい発行部数らしいモンスターコミック「ワンピース」。これも最新巻だった。
船大工の話で、でかい親方が「自分が作った船にはドンと胸を張れ!」と言うんだな。ここがなんともかっこいい!
このマンガはほんと人の誇りとか気高さとかいうものを物語によってしっかり描いてて好きですねー。
アーティストもそう!
作った自分の作品は、どう言われようが「ドンと胸を張れ!」