人間賛歌としてのグレース・ヴァンダーウォール
彼女の歌は
まるで精霊が人間の肉体と声を持ち、
音楽をツールとして
声を出すことの楽しさ、
叫ぶことの楽しさ、
リズムに乗ることの楽しさ、
そういった歌うことで味わうことができる喜びを
ただただ ひたすら楽しんでいるようです。
熟練の歌い手のような、多彩な技術力を自由自在に使い分けながら
歌うことの喜びを押し隠すことも装うこともてらうこともなく、
子どもであることの特権である純粋なままに歌っているのです。
それは歌を歌えるという人間であることの賛歌であり喜びであり、
数多くの人々を救うに値する、美しく透き通った巨大なパワーです。