世界の貧困。。

以前働いていた映画事務所の監督が、そのHPでホワイトバンドのことを書いている。
そのホワイトバンド、少し前に、その膨大な収益の使い道についていろいろバッシングを受けていたらしい。
しかし、四ノ宮監督曰く「こうした貧困問題に目をむけてくれた」ことこそ大事だと書いている。
僕も強く同意した。
他者を批判することは自由だが、それ以前にこの世界の現状の一端を、広告会社とはいえ広く認知度を高めた功績はあるにちがいない。実際僕の仕事場の周囲だけでも2名が腕につけている、また今日入ったカフェのお姉さんも腕に気軽につけていた。そのことでそうした世界の貧困に目を向けていることの主張をさりげなく気軽にやっていた。
それ以前は戦争の話ばかりで、世界の貧困問題には誰も目を向けなかったのだそうだ。
自分の生活を省みても、そうした世界の貧困問題というものはなかなか実感を抱けないでいる。
僕ら日本で通常生活する人たちは、自分の身の回りの話題の中で、なるようになればなるようになる、という具合。助けてくれる誰かがいる、という状態。しかし貧困の世界ではそれが決定的にないという。自分が働かなければ目の前の家族が死んでしまうという現実の中にいると。もっともそれすらできない状況ばかり。この断絶は日本で普通に暮らしている人々には用意にわからないものだという。
アーティストの世界でもときおりそうした話がある。
世界の他国のアーティストと日本人アーティストとは、その切迫感、絶対感が足りない。と。
人間や国民性というものは、その環境に根ざした独自なものだから、その世界からだけ見て、安易に批判したりするのは違うと思うし、であるからこそ生まれるものもあると信じている。
だけどこうした断絶をどこまで知っているか、近づけるか、とても重要だと思う。
世界の貧困という現実の姿をしっかりと知ることが示すものは、人間の生き方、在り方という大きな問題へと続いていると思う。
四ノ宮監督の日記
http://www.office4-pro.com/
ホワイトバンド
http://www.hottokenai.jp/