平均律 第1巻 第1番

今年の1月、手元に届いた念願の電子オルガン「Roland VK-8」。

それからしばらくはYoutubeで見つけたいくつかのコードや弾き方なんかを

見様見真似で演奏した気分でいましたが、

9月にサー・アンドラーシュ・シフのピアノコンサート

東京オペラシティで聞きにいって、

冒頭に演奏した曲が、

バッハの『平均律クラヴィーア曲集第1巻から 前奏曲とフーガ第1番 ハ長調 BWV846』でした。

 

このコンサートでは、演奏後に少しシフがトークをすることがあって、

どうやら彼は毎朝バッハを演奏して、その日が始まるというようなことを話していて、

それを聞いてとてもいいなぁと、よく分からない感想を抱いたものでしたが、

知らないうちに、自分の頭と胸に、ひっそりと大切に残っていたらしいのです。

 

その後、改めてこの曲をYoutubeで聞いたときに、

ぱっと聞いたときの簡単そうなフレーズとは裏腹に、

とても深くて美しい戒律だ、、ということに気がついて、

それで、今月の10日頃からYoutubeの

【初心者でも絶対弾ける!動画で分かるピアノの弾き方】

という動画を見ながら、一人でコツコツと演奏の練習をしています。

演奏を初めてみて、改めてこの曲の構成の美しさというか、なんというか・・・

演奏する喜びというのは、音楽を聞く喜びとはまた次元が違っていて、

その一つ一つの音の運びから、曲そのものと一体感を感じながら味わわせてもらっているような。

同じテンポのメロディがとってもシンプルに

いろんな音階へと移り変わりながら曲が進んでいく曲で、

あ、この箇所はさっきのところと似ている感じで下がっていく、とか、

ここからこの半音あがっていく流れ、いいなぁ、、とか思いながら、

クラシックという世界の奥深さのほんの一端を、

この曲から学ばせてもらっている感じです。

 

ようやく2週間近く経って、まだまだ途中でミスが多いものの、

なんとか最初から最後まで、

全部のスコアを弾けるようになってきた。

弾いていて、ほんとうに楽しくて楽しくて。

オルガンの音も大好きなんですが、ピアノの音も欲しくなりました。

 

これからは、朝にこの平均律 第1巻 第1番を弾いて一日を迎えたい、

と思ったりしています。

 

平均律クラヴィーア曲集第1巻から 前奏曲とフーガ第1番 ハ長調 BWV846