居場所

居場所

以前のわたしは、命が尽きる瞬間を待っていた

毎日が苦しくて、悲しくて

心を殺したまま、生きるのにも疲れて

自分の居場所なんて、どこにもないと思っていたから。

  

でも、違った。

「私が、お前に、ここにいて欲しいんだ。」

居場所はあった。あのひとの側に。

『わたしの幸せな結婚』エピソード6: 決意と雷鳴

 

これは『わたしの幸せな結婚』というTVアニメ作品の中の、

一つのエピソードで出てきたセリフです。

 

居場所があったことを知る、感動的なセリフの流れなのですが、

僕には、居場所がない、ということの苦しさの中で

生きていたときの心情を表すセリフがずっと

ずっしりと、胸に響いて仕方がありません。

 

 

自分自身が周りから虐げられたり、粗末に扱われることで、

居場所がないと感じる苦しさ辛さはもちろんのこと、

たとえ衣食住が満ち足りていたとしても、

周囲の人たちから十分に恵まれた環境だと思われていたとしても、

自分の居場所はここじゃない、と感じてしまうことの苦しさは

誰にも言えないまま、胸の中にあるものだったりします。

 

居場所はある。

それはきっと間違いないのです。ですが、

 

この居場所が見つからない人は、

自分の心をほどほどに許したり、なだめたり、無視したりを繰り返しながら

なにげなく生きている、

この気楽さに

雷が落ちてこないかと、心待ちにしているものだったりするのです。