004: 未来の時間軸・暦

『未来の世界を想像するチャンネル』です。

昨日、地球に残した人類の爪跡、みたいな、人新世っていう世界観の話をしたんですけど、
そこから、僕がイメージする200年後の世界って、そういった影響をどれくらい受けてるんだ、
っていう、今の現代の世界に起こっている問題点と、
未来っていうところの距離感というか、つながり。
そこってどういうふうにつなげていくのがいいのかな、っていうところの話を、少ししたんですけど。
今日もう少しそこを深掘りしようかなと思ったんですけど、
でも、他にいろいろ話したいこともいっぱいあるので、また全然違う話をしようかなと思います。

既存の時間の捉え方を外す

それは、200年後の世界でイメージする、
僕の中でひとつある「時間の捉え方」が、全然違う世界、
っていうのを200年後でイメージしています。

今、世界で共通しているグレゴリオ暦。
今は2025年で、1年は12か月っていう。
で、まあ、そういう時間軸の中で、僕らは生きていますが、
これは別に、ずーっと人類発祥から続いている時間の捉え方でも何でもない。

それこそ明治になってかな、太陰暦から太陽暦になった、そのタイミングぐらいで、
日本が採用したような、それぐらい最近の時間の捉え方。
だけど、僕らにとっては当たり前すぎて、
自分たちの日頃の考え方とか、生き方、未来設計、そういったものすべてに、
この時間軸っていうのは使われている。

なので、この時間軸を一回外さないと、
考え方が変わらないところも多いかな、ってちょっと思ったりもしてます。

グレゴリオ暦を使わない未来

なのでグレゴリオ暦は、200年後は使わない、使っていない、そんなイメージがあります。

もちろん歴史っていうものがあるので、
過去にどういうことが人間に起こったとか、どういうふうに事件が起こってとか、
歴史の集積っていうのは、とても大切な遺産になるので、
そこはちゃんと記録されているし、そういった連続性は未来でもつながっている。

けども、この「暦」ですね。そこをちょっと新しい時間軸に捉え直して、
人間のあり方、地球に住む人間、自然、動植物、そういったものとのあり方っていうものを、
全く新しい視点で眺めていくときに、
新しい暦っていうのが、どうしても必要なのかな、と思ったりはしています。

13の月の暦というヒント

で、じゃあ何が新しい暦になるのかな、というところなんですが、
もちろん太陰暦に戻る、というのもひとつあるのかなと思いますし。
で、僕が面白いなと思っているのは、
昔ちょっと読んだ本で、『新しい時間——13の月の暦』っていう本があります。

この「13の月の暦」っていうのは、
どうやらマヤ暦のところからヒントを得た、時間軸の捉え方のようなお話です。

1年が、いえば13か月に、きれいに等分して分かれている感じになっていて、
1年のうち1日だけ「時間を外した日」っていうものが設定されていて、
そこでちょっと調整する、そんなものみたいです。

で、これ、面白いなと思ったのは、人体とかのリズムに合っているよ、とか、
いろんな背景があるみたいなんですが、これがですね、
26,000年という、すごい大きい、長いスパンの中で、
今自分たちはどの時間にいるのか、ということを位置づける、そんな理解がある、
というところが、すごい面白いなと思いました。

26,000年というスパン

この26,000年っていう周期は、
どうやら地球の自転軸の、歳差運動の周期っていうのが、どうやら26,000年という、
これぐらい大きい周期になっている、と。
で、ここの流れのスパンに、一応当てはまっている周期(時間軸)、というところらしいです。

26,000年とか、人間がそもそも、まったく想像できない、かけ離れた時間ですよね。
今から26,000年前っていうのは、全くイメージできないし、
今から26,000年後っていうのも、ほぼ全くできない。
もちろん歴史とか、地質学みたいなところで、どういう時代だったのか、
どういうふうなものが蓄積されて、
こうじゃないか、っていう推論や研究はいっぱいされているとは思うんですけど、
なかなかイメージするのって難しいぐらいに、
僕たちが普通に暮らす時間軸とは大きくかけ離れた時間になっていますよね。

でも、今、それが大きい周期の中で、どこの立ち位置にいるんだ、
今はどの時代なのか、っていうところを理解して、
それが一人ひとりの人間の文化の中に組み込まれている。
そういった理解になってくると、時間の使い方とか、そもそも自然とのアプローチ、
そういったところも、どんどんどんどん変わってくるのかな、と思ったりしています。

最初に話した、その新宿の高層ビルが、自然に解体されるように、
緩やかに、時間をかけて、収束していく、いや、減退していく、同化していく、
なんかそんなイメージなんですけど、
それも、僕のその時間軸が、とても新しい時間軸になったからこそ、
そういうアプローチができるのかな、という感じも思ったりしています。

世代をまたぐ視点

今のように、数時間とか、数か月とか、よくて1年、2年とか、
それぐらいのスパンで、ものがどんどんどんどん変わっていく、っていう世の中にあって。

本当に自然を相手にしている人であれば、
100年、200年ってスパンは、けっこう当たり前だったりしますよね。
で、一人の世代でできることっていうのは限られるし、
未来の世代について考えていくっていうのも、やっぱり広い時間軸をもった上で、
考えていくことができることだろうから。

そういったところで、一人ひとりの仕事とか、労働。
あとは、その暮らし一つひとつにとっても、そういう長い、広い時間のスパン。
自分の世代、次の世代、次の次の世代、
そういったところに意識を向けながら、
時間がゆっくり流れていて、生活が行われているような、
そんなところって、あるといいなと思ったりします。

七世代の知恵に触れながら

たしか、インディアンの、どこの文化だったか、これも今すぐ言葉が出ないんだけど、
「七世代先」の世界に対して向ける、という。
今、自分たちがやっていることが、七世代先の世代に向けて、
これは良いことなのか悪いことなのか、そういったことを意識して、
行動していくんだ、やっていくんだ、っていう考え方が、昔からあるらしいですよね。

そういった意識っていうのは、
これから先、ますます必要になってくるだろうし、
目の前にかける力と同じぐらい、そういった大きな時間軸で捉えて、
物事を見ていくっていうことも、とても大切になる。
世界っていうのは、ますます豊かになるような感じも、思ったりしています。

 

新しい時間 「13の月の暦」から始めよう!

こよみ屋